お手入れせずに使い続けていると、容赦ない臭いを発する枕。寝具のなかでも肌に直接触れる面積が大きいのに、お手入れは後回しにされがちです。最近はおうちで洗えるウォッシャブル枕もありますが、正しい洗い方はいまひとつ分からない方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、枕の正しいお手入れ方法をプロに聞いてみました。
目次
意外なあの行動で実は枕がもっと汚れている!?
毎日使う枕はできるだけ清潔に保ちたいもの。枕をできるだけ汚さないためにも、こんな行動は避けてください。
帰宅してそのまま寝てしまう
体の汚れを落とさずにそのまま寝てしまうと、汗や皮脂、整髪料、女性ならメイクの汚れもついてしまいます。それらの汚れを放っておくと黄ばみやカビの原因になったり、ダニの餌になったりしまいます。
毎日お風呂に入って寝るので、枕を洗う必要がないと思っている
お風呂に入った清潔な身体で寝ているから、枕を洗う必要がないと思っている方も多いかもしれません。しかし、人は寝る間にたくさんの汗をかきます。その汗も長い間蓄積すると、黄ばんできたり、カビが生えたり、ダニの餌になるので注意しましょう。

枕には洗える枕と洗えない枕があった!
枕も洋服と同じように、素材によって洗えるものと洗えないものがあります。まずは「洗濯表示」を確認して、どんな素材で洗濯ができるのかを確認しましょう。
洗濯表示について詳しくは、新洗濯表示の見方をご覧ください。
洗える枕
- パイプストロー
- ポリエステル
- コルマビーズ
- ダウン
洗える枕でも「洗濯表示」は必ず確認してください。手洗い不可のものはクリーニングに出しましょう。
洗えない枕
- そばがら:非常に乾きにくいそばがらは、カビが生えたり腐敗することがあります。
- 低反発ウレタンフォーム:水洗いをすると反発しなくなることがあります。
- 細かいビーズ:変形することが多く、ビーズが乾きにくいのでカビの原因になることがあります。
基本はコレ。枕の洗い方を覚えよう
枕につきやすい汚れは、皮脂や寝てる間にかく「汗汚れ」です。汚れは洗濯でしっかり落として、最低でも枕カバーは週に一度、本体は月に一度の定期的なメンテナンスが理想。
ここではおうちでの枕の洗い方をご紹介します。おうちで洗えないものは、無理をせずクリーニングに出しましょう。
枕の洗い方
準備するもの
- 洗面台
- 枕がぴったり入るサイズの洗濯ネット
- 液体洗剤
- ゴム手袋
手順
-
枕カバーを外して洗濯ネットに入れる
肌に直接触れるカバーは枕とは別に洗います。 -
洗面台に40度のお湯を入れ粉洗剤を溶かす
手荒れ防止にゴム手袋をつけて粉洗剤をよく溶かします。 -
押し洗いをして20分程度つけ置きする
型くずれしないように優しく押し洗いをしましょう。 -
すすぎと脱水をする
洗面台の水を捨ててネットのまま洗濯機に入れます。洗濯機を「一番弱い」設定にして1分脱水してから、ふたたび押し洗いしましょう。洗剤が残らないように、最低でも2回すすぎます。すすぎの水がキレイになったら、完了です。
枕カバーを洗濯するときのポイント
外した枕カバーは、カバーだけで洗濯しましょう。皮脂汚れによる黄ばみが多いので、綿やポリエステル素材なら漂白剤を使うと汚れがキレイに落ちます。色柄にも使える酸素系漂白剤がおすすめです。
枕を洗った後は、こうやって乾かそう
せっかくキレイに洗った枕でも、干し方を間違えると型くずれしたり、カビの原因になったりします。正しい干し方をマスターして、快適な枕を目指しましょう。
枕の干し方
- 形を整える
洗濯で形が崩れていたらキレイに整えましょう。 - 風通しのよい日陰で平干しをする
洗濯バサミで吊るすと跡がついて取れなくなることがあるので、注意してください。水分をたくさん含んだ枕は、乾燥するのにとても時間がかかります。枕が乾燥したかどうかの判断は、冬の洗濯物のチェック方法と同じです。枕の一番厚みのある部分をにぎってみて、手のひらに水分がつくようならまだ乾いていません。早朝に干して夕方に乾いたか判断するなど、気長に待ちましょう。
冬の洗濯物のチェック方法について詳しくは、冬に外干しした洗濯物が乾いているか判断する方法をチェック
洗濯のおすすめ時期
枕を洗濯する時期は、春から夏にかけてがおすすめです。カビの発生を防ぐために梅雨の時期は避けましょう。基本的に乾燥機が使えないものが多い枕ですが、ダウン素材であれば、タンブラー乾燥も可能です。乾燥機で完全に乾かすことができれば、時期を気にせず洗濯ができます。
また、洗濯機に入らないものや、おうちで洗濯ができない枕はクリーニングに出すのが賢明です。
枕を洗えないときのお手入れ方法とは?
そもそも洗えない枕をお手入れしたいとき、梅雨の時期に枕をお手入れするならこんな方法があります。
日光にあてて干す
水洗いができないそばがらや、洗うと反発が弱くなる低反発、細かいビーズの枕は、こまめに日光にあてて干しましょう。表を干したら裏もまんべんなく日光にあてます。長い間お手入れしていないそばがらの枕は、中身を新聞紙などの上に広げて干すとより清潔です。
布団クリーナーを使う
布団クリーナーがあれば、布団と一緒に枕もかけてあげましょう。UVランプなど枕を温める機能がついているものはそのままクリーナーをかけて、ついていないものは日光にあてて干してから使うと効果的です。
どうしてもおうちで洗えない枕はクリーニングへ
おうちで洗えないものや、洗っても臭いが消えないもの、長年使っていない枕などは、クリーニングのプロにお任せしましょう。おすすめは「ふとんリネット」。おうちで洗えない羽毛枕もクリーニングすることができます。
「ふとんリネット」はたっぷりの水で丸洗いするので、おうちではどうしても取り切れない、ダニやカビを徹底的に除去してくれます。さらに一般的な洗剤に比べて2倍の抗菌・防臭効果があり、菌の繁殖と臭いの発生を抑えることができるんです。
ちなみにダニの死亡率は99%、アレルゲン除去率も98.3%。おうちで定期的に枕を洗っていても、ハウスダストに悩まされている方も一度お試しください。
「ふとんリネット」でもそばがらや細かいビーズ、低反発素材の枕はクリーニングができないので、上記で紹介した日光やクリーナーを使用してお手入れをしましょう。
枕の定期的なお手入れで、汗などの汚れを撃退しよう
洗える枕と洗える枕の違いや、枕の正しい洗濯・お手入れ方法についてご紹介しました。
洗える枕かどうかは、洗濯表示を見てチェックするのが基本です。そばがらや低反発ウレタンフォーム、ビーズなどは洗えないので洗うのは避けましょう。
枕を洗うときは、粉洗剤でつけ置きしてから洗うと、枕につきやすい汗汚れをより落とすことができます。洗えない枕でも、日光に当てて干したり、布団クリーナーを使ったりしてお手入れしましょう。
枕を自宅で洗えない場合には、布団クリーニングに出すことも検討してみてくださいね。