簡単なアイロンのかけ方ってあるの……?
アイロンがけは「面倒くさい」「できればやりたくない」という人が多く、敬遠されがちな家事のひとつ。
なかでも、ワイシャツはアイロンをかけるパーツが多く手間もかかるため、アイロンがけをサボりがちという声も少なくありません。
ワイシャツのアイロンがけをラクにするには、まずはシワをできるだけ伸ばして干すことがポイントです。
そこで、今回はアイロンがけをラクにするための干し方のポイントからご紹介します。
アイロンがけをラクにするなら“干し方”から見直そう
ワイシャツのシワを伸ばして干せばアイロンがけがラクになる……とはいえ、シワを伸ばしてきれいに干すことってなかなか難しいですよね。
そこで、近藤さんに、家庭にあるもので簡単にワイシャツのシワを伸ばして干すテクを教えてもらいました。
用意するもの
・洗濯ネット
・クリップ式のスラックスハンガー
・スーパーやコンビニのビニール袋
・古電池などの重り
(古電池がない場合は、同じくらいの重さのペットボトルなど、重石になるものを用意)
手順

1.シャツは第一ボタンをしめ、たたんで洗濯ネットに入れて洗濯機へ。こうすることで、取り出すときに他の洋服と絡まなくなります。
2.脱水は3分程度で設定してください。脱水のかけすぎはシワの原因になってしまいます。
3.脱水後、裾と襟をピシッと伸ばします。袖と前後の身ごろを一緒にスラックスハンガーに挟みます。
4.古電池をビニール袋に入れた重石ハンガーにかけ、干しましょう。
注:古電池はスラックスハンガー1つにつき単3電池×4本をかけるとキレイに干すことができます。
ポイント
古電池がを重石になり、シャツが下に引っ張られることで、シワを作らず干すことができます。
シャツの第1ボタンと真ん中、裾のボタンをとめて干せば襟まわりもピンと張ったまま干せるので、アイロンがけの時短にもつながります。
干し方を少し工夫するだけで、かなりシワを減らすことができるんです!
簡単なアイロンがけでワイシャツやシャツをプロ並みの仕上がりに!
ここからが本題!近藤さんにアイロンのかけ方をご紹介いただきます。まずは簡単にアイロンがけをするために用意しておくべきものをまとめました。
用意するもの
・アイロン
・アイロン台
・のりスプレー(花王のキーピングなど)
※よりキレイに仕上げたいならおすすめ
・霧吹き
(ワイシャツが乾いている場合)

このかけ方に必要なものはアイロンとアイロン台のみ!
のりスプレーを使ってあげるときれいな仕上がりが持続するのでおすすめです。
アイロンをかけるワイシャツやシャツは半乾きの状態がベスト。乾いていると、うまくシワが伸びないんです。
乾いているシャツをアイロンにかけたいときには、霧吹きなどを使って湿らせた状態にするのがポイント。湿らせてあげるときれいに仕上がります。
アイロンをかける前に覚えておきたい2つのポイント
アイロンがけに必要なものを揃えたら、次に覚えておきたいのがアイロンがけの基本。プロがアイロンをかけるときに心がけている2つのポイントを教えてもらいました。
アイロンをかけるときは片手を洋服に添えてあげましょう

家庭で行う洗濯はどうしても衣類が縮みやすくなってしまいます。アイロンは洋服を少し引っ張る感じで、伸ばしながらかけましょう。このとき、必ず手で洋服をおさえてあげてください。そうしないとシワができやすくなってしまいます。
アイロンはジグザグ前に進めるのはNG

よくやりがちなのが、アイロンをジグザグと前に進めるかけ方です。このかけ方をプロは絶対にやりません。実はアイロンをジグザグに動かすと、進んだ方向にシワができてしまいやすいのです。シワを伸ばすためにはしっかりと直線にアイロンをかけましょう。
シャツのアイロンがけの簡単3ステップはこれだ!
では、さっそく近藤さんにアイロンがけの3ステップを伝授していただきます!

これがアイロンをかける前のワイシャツ。シワが多くてなんだかくたっとしています。さっそくこのシャツにアイロンをかけていきましょう。
ステップ1 襟のアイロンは「裏」だけかければOK!
時短かつきれいにアイロンをかけるにはポイントとなる部分のみアイロンをかけることが重要。なかでも最初は襟からかけ始めるのがベストです。
襟のアイロンは裏面だけかければOK。
表ではなく裏面にアイロンをかけることで、襟の先端にシワがよってしまっても着たときにはわかりません。このとき、シャツはしっかり片手でおさえておきましょう。

手でおさえている方向からアイロンをひくように2回かけるときれいに仕上がります。
<上級編>

襟の表面もアイロンをかけることで、シワがよく伸びてさらにきれいに仕上がります。
表面はアイロンを滑らせるのではなく、上から押し当てたら一旦離すのを繰り返して少しずつ移動させていきます。
特に面素材の厚手のワイシャツやシャツには、両面にアイロンがけをしてシワを伸ばすと良いでしょう。
ステップ2 袖のアイロンはしっかり縫い目で揃えてかける
次にシャツの袖の部分のシワを伸ばしていきましょう。袖はアイロンをかける前の準備が大切です。
まずは袖を下の縫い目で揃えます。表面を優しく手のひらでなでて平らにしましょう。
この時、表面がポコっとなっている時はそのままアイロンをかけてはいけません。ポコっとなっているのは裏側でシワができている証拠。袖の上部をおさえて下から引っ張り出すようにしてシワをとりましょう。
このひと手間で、表と裏のシワを一気に伸ばしながらアイロンがけすることができます。

袖のアイロンにもかけ方のポイントがあるんです。それは袖の付け根をおさえながらアイロンを「コの字」にあてていくこと。

残った袖の中心部は直線にアイロンをあてて伸ばしていきます。このときアイロンは全体にアイロンをあてるイメージで乾かすようにゆっくりあててあげましょう。
最後にカフスにもアイロンをかけます。かけ方は襟と同じ。裏面を片手でおさえて引くようにかけてあげます。

ステップ3 身頃も表裏重ねてアイロンをかける!
身頃はシャツの中でも最も目立つ部分なので、しっかりアイロンがけしましょう。

前立てがきれいだとピシッとした印象になります。 第一ボタンあたりをつまんでアイロンは引くように裾方向へあててあげます。
身頃は前後を重ねてアイロンをかけていきます。こうすることで後身頃にアイロンをかける手間を省くことになります。
前身頃と後身頃を重ねて、袖と同じように手のひらでやさしくなでて平らにします。このときもポコっとなっていたら引っ張り出すようにシワを伸ばしてください。
最初に左前身頃を一方向にあてていきます。水分が乾ききらなかったらあてたところおなぞるようにもう一度あててあげましょう。
右前身頃も同様に行っていきます。

次に胸の上部にアイロンをかけます。アイロンは胸から肩に向かってかけていきます。

<上級編>
もっときれいに仕上げたい場合は、後身頃の中心にもアイロンをかけましょう。前を開いて後身頃の裏面から中心部分にアイロンをあててあげると背中もきれいになりますよ。

たった3ステップで、くたっとしたシャツがこんなにきれいになりました!
