雨の日の洗濯といえば「部屋干し」。天気の影響も受けることがなく便利な部屋干しですが、生乾きの嫌なニオイに悩まされている方も多いのではないでしょうか。
そこでリネットお洗濯アドバイザーの近藤さんに、部屋干しのニオイ対策のコツを聞いてみました。
この記事を監修した人
リネットお洗濯アドバイザー 近藤高史
クリーニング歴20年以上のクリーニング師。クリーニング会社の工場長を経て、2014年よりリネットの品質管理部門の現場責任者。メディア出演多数。趣味はランニング大会に出ること。
「クリーニングのプロの視点から、衣類をずっとキレイに保てるお洗濯やお手入れの方法をご紹介します!」
目次
部屋干しが外干しよりもおすすめな理由
実はメリットが多い部屋干し。まずは、そのメリットについてご紹介します。
天気に影響されない
急な雨や洗濯物がぬれてしまったり、強風で飛ばされてしまったり、外干しは天気の影響を受けやすいもの。室内干しなら、にわか雨が降っても、帰宅時間が遅くなっても、洗濯物のことを心配する必要がありません。
花粉やホコリがつかない
外干しをすると、目に見えないホコリや花粉が洗濯物に付着することがあります。ぬれた衣服は付着しやすいので、洗濯した直後に汚れてしまうことも少なくありません。
衣類が変色しない
色あせは紫外線だけではなく、車の排気ガスでも変色する可能性があるんです。クリーニング店では、変色を防ぐために外干しはしません。お気に入りの衣類は、部屋干しがおすすめです。
覚えておきたい!部屋干し4つのコツ
部屋干しのメリットは理解していても、「部屋干しの嫌なニオイが発生するのはちょっと……」という方も多いのではないでしょうか。
部屋干しの嫌なニオイは、「雑菌」が原因です。雑菌は湿気を好むので、部屋干しで長時間濡れたままでいると、雑菌が繁殖し、いわゆる生乾きのニオイが発生してしまいます。そのため、部屋干しで嫌なニオイを発生させないためには、速く乾かすことが大切!
洗濯物をなるべく速く乾かすための、部屋干しの4つのコツをご紹介します。
部屋干しの嫌なニオイについて詳しく知りたい方は、生乾きのニオイを撃退する洗濯術もチェックしてみてくださいね。
コツ1:乾燥機を5分程度かける
部屋干しする前に、乾燥機を一番低い温度設定で5分程度かけると、洗濯物を早く乾かすことができます。空気を含ませながら乾かすので、脱水の時につく強いシワも軽減してくれておすすめです。
洗濯表示が「乾燥機×」の衣類でも、低温で5分程度ならダメージを与えることも少ないですが、心配があるようなら使用しないでください。
コツ2:風通しのよいところに干す
洗濯物は濡れたままにしておくと、雑菌が繁殖してニオイが発生するもとになるんです。
※部屋干しの嫌なニオイについて詳しく知りたい方は、生乾きのニオイを撃退する洗濯術もチェック!
室内の風通しを良くする
風通しの悪い部屋は、洗濯物が乾きにくく、嫌なニオイが発生する原因になります。空気の流れができるように、窓を2カ所以上開けてください。窓を開けられない場合は、換気扇を回しましょう。
扇風機で風をあてる
部屋干しで早く乾かすコツは、洗濯物に風をあてること。早く乾かしたい衣類には、直接扇風機の風をあてましょう。部屋で洗濯物を干したらすぐに扇風機の風をあてると、より早く乾かすことができます。
コツ3:部屋の湿度を下げる
洗濯物がなかなか乾かないのには、部屋の湿度の高さにも原因があります。
部屋干しをすると部屋の湿度が上がるため、除湿機を使うのがおすすめです。例えば、お風呂場に洗濯物を干して換気扇を回しながら、除湿機を使うと乾きが早くなります。
コツ4:洗濯物の干し方を工夫する
外干しに比べて乾きにくい部屋干しは、干し方を工夫すると乾きやすくなります。洗濯物同士を密着させずに、風通しの良い環境を作りましょう。
デニム(ジーンズ)やズボンの干し方
ポケットの内側が乾きにくいので、裏返して干しましょう。ピンチハンガーで筒状に干すと、空気が通り乾きやすくなります。
そもそもの洗い方については、ジーンズの正しい洗い方と、クリーニングのメリットをご覧ください。
パーカー(フーディー)の干し方
パーカーで乾きにくいのは、フード部分です。普通のハンガーなら物干し竿の先端にフード部分をかけて干すか、パーカー専用のハンガーを使いましょう。パーカー専用のハンガーは、針金ハンガーで作ることもできます。
フードハンガーの作り方
- ハンガーの肩の部分を曲げる
- 反対側の肩の部分も同じ方向に曲げる
- 曲げた部分をフードの中に入れて干す
バスタオルの干し方
バスタオルはピンチハンガーを使って、縦のじゃばら状にして干しましょう。二つ折りにして干すと風通しがわるくなり、嫌なニオイの発生にもつながります。
タオルの洗い方については、タオルをふわふわに洗濯する方法をご覧ください。
Tシャツ・シャツなどハンガーを使った干し方
Tシャツやシャツを脱水すると、身頃や袖は前後がはりつきやすいもの。ハンガーにかけたら、前後がはりついている身頃や袖をはがしてから干しましょう。空気を通すことで乾きやすくなります。ハンガーを厚みのあるものにするのも空気が通りやすくなるので○。
Tシャツの洗い方については、Tシャツは長く着るための正しい洗い方のポイントをご覧ください。
ピンチハンガーを使った干し方
ピンチハンガーは、アーチの形にすると風が通りやすくなるので乾きやすくなります。長さが長い洗濯物を外側にしてアーチの形になるように干しましょう。時間に余裕があれば乾いたものから外していくと、より乾きやすくなるのでお試しを。
脱水ではりついてしまった靴下は、左右をはがしてから干すのがおすすめです。
空気が通りやすくなるので乾きやすくなります。
部屋干しでうまく乾かなかったときはどうすればいい?
雨で湿度の高い日が続くと、洗濯物を1日中干しても乾かないことがあります。また、厚手の衣類は部屋干しだとどうしても乾かないことも。
うまく乾かなかったときの対処法をご紹介します。
アイロンをかけて乾かす
うまく乾かないときは、アイロンがけを試してみてください。ある程度乾いた状態でアイロンをかけると、早く乾かすことができるので、部屋干しのニオイを抑えることができます。
さらに、湿っているくらいの方がシワがよく伸びて、キレイに仕上がります。ただし、アイロンをかけるときにスチームを出してしまうと、水蒸気で洋服が湿ってしまうので避けてください。
クリーニングに出して乾燥までお任せする
ニットやダウンなどの厚手の衣類や、大きなシーツなどは、部屋干しだとどうしても乾き切らないことがあります。数日してやっと乾いても、生乾き臭は残ってしまうことも。
厚手の衣類や大物などの部屋干しに向いていない衣類や、生乾きのニオイが取れない衣類は、クリーニングに出すのも一つの手です。クリーニングでは、乾きにくい衣類も大きな乾燥機で一気に乾かすことができるので、生乾き臭の心配がありません。
さらに、家庭洗濯では落としにくい皮脂汚れなども落とすことができるので、大切な衣類をスッキリさせることもできます。
宅配クリーニング「リネット」なら、自宅まで衣類を取りに来てくれて、クリーニングが終わったら届けてくれるので、持ち運びの手間いらずです。
まだ、自宅にいたままクリーニングを利用されたことのない方は、リネット体験談を参考にしてみてください。
部屋干しのニオイ対策のために、洗濯物を早く乾かすコツを覚えよう
部屋干しの嫌なニオイを防ぐには、できるだけ早く洗濯物を乾かすのが大切。洗濯物を早く乾かすコツとして、次の4つをご紹介しました。
- 乾燥機を5分程度かける
- 風通しのよいところに干す
- 部屋の湿度を下げる
- 洗濯物の干し方を工夫する
うまく乾かないときはアイロンがけをすると、より効率的に乾かすことができます。また、どうしても乾かない厚手の衣類は、クリーニングに出すのも手です。
部屋干しのコツを試して、生乾きの嫌なニオイを撃退しましょう!