雨の日の洗濯といえば「部屋干し」。天気の影響を受けず便利ですが、生乾きの嫌なニオイに悩まされている方も多いのではないでしょうか。
そこでリネットお洗濯アドバイザーの近藤さんに、部屋干しのニオイ対策のコツを聞いてみました。
この記事を監修した人

リネットお洗濯アドバイザー 近藤高史
クリーニング歴20年以上のクリーニング師(国家資格)。クリーニング会社の工場長を経て、2014年よりリネットの品質管理部門の現場責任者。メディア出演多数。
趣味はランニング大会に出ること。
「クリーニングのプロの視点から、衣類をずっとキレイに保てるお洗濯やお手入れの方法をご紹介します!」
メディア出演
- 2025年5月17日(土): TBS「カバン持ちさせてください!」
- 2025年4月24日(木): 日本テレビ「news every.」
- 2025年4月24日(木): テレビ朝日「グッド!モーニング」
- 2025年4月23日(水): TBS「Nスタ」
部屋干しが外干しよりもおすすめな理由
実はメリットが多い部屋干し。まずは、そのメリットについてご紹介します。
天気に影響されない
急な雨や強風で洗濯物がぬれたり飛ばされたり、外干しは天気の影響を受けやすいもの。室内干しなら、にわか雨が降っても、帰宅時間が遅くなっても、洗濯物のことを心配する必要がありません。
花粉やホコリがつかない
外干しをすると、目に見えないホコリや花粉が洗濯物に付着することがあります。ぬれた衣服は特に付着しやすく、洗濯した直後に汚れてしまうこともあります。
衣類が変色しない
色あせは紫外線だけでなく、車の排気ガスでも起こることがあります。クリーニング店では変色を防ぐために外干しをしません。お気に入りの衣類は部屋干しがおすすめです。
覚えておきたい!部屋干し4つのコツ
部屋干しのメリットは理解していても、「部屋干しの嫌なニオイが気になる」という方も多いでしょう。
嫌なニオイの原因は「雑菌」です。雑菌は湿気を好むため、長時間濡れたままだと繁殖し、生乾き臭が発生してしまいます。そのため、部屋干しでは“速く乾かすこと”が大切です。
洗濯物をできるだけ早く乾かすための、4つのコツをご紹介します。
詳しく知りたい方は、生乾きのニオイを撃退する洗濯術もチェックしてみてください。
コツ1:乾燥機を5分程度かける
部屋干しする前に、乾燥機を一番低い温度で5分ほどかけると早く乾きます。空気を含ませながら乾かすことで、脱水時についた強いシワも軽減できます。
洗濯表示が「乾燥機×」でも、低温で5分程度ならダメージは少ないですが、心配な場合は避けましょう。
コツ2:風通しのよいところに干す
濡れたままの洗濯物は雑菌が繁殖しやすく、ニオイの原因になります。
室内の風通しを良くするには、窓を2カ所以上開けて空気の流れを作りましょう。窓が開けられない場合は換気扇を回してください。
扇風機で風をあてる
洗濯物に風を当てることで早く乾きます。干した直後から扇風機を使うのがおすすめです。
コツ3:部屋の湿度を下げる
洗濯物が乾かない原因の一つが「湿度の高さ」です。除湿機を使うと効率的に乾かせます。お風呂場に干して換気扇と除湿機を併用するのも効果的です。
コツ4:洗濯物の干し方を工夫する
洗濯物同士を密着させず、風通しを良くすると乾きやすくなります。
デニムやズボンの干し方
ポケットの内側が乾きにくいので裏返して干しましょう。ピンチハンガーで筒状に干すと空気が通りやすくなります。

そもそもの洗い方はジーンズの正しい洗い方とクリーニングのメリットをご覧ください。
パーカー(フーディー)の干し方
乾きにくいフード部分は、竿の先にかけるか専用ハンガーを使用しましょう。針金ハンガーでも簡単に作れます。
フードハンガーの作り方
- ハンガーの肩部分を曲げる
- 反対側も同様に曲げる
- 曲げた部分をフードの中に入れて干す

バスタオルの干し方
ピンチハンガーを使って縦にじゃばら状に干しましょう。二つ折りは風通しが悪く、ニオイの原因になります。

タオルの洗い方は、タオルをふわふわに洗濯する方法をご覧ください。
Tシャツ・シャツの干し方
脱水後は身頃や袖が張りつきやすいので、干す前にはがして空気を通しましょう。厚みのあるハンガーを使うとさらに乾きやすくなります。

Tシャツの洗い方は、Tシャツを長く着るための正しい洗い方をご覧ください。
ピンチハンガーを使った干し方
ピンチハンガーはアーチ状にすると風が通りやすく乾きやすくなります。長い衣類を外側に干してアーチ形を作りましょう。

脱水ではりついた靴下は、左右をはがしてから干すと空気が通りやすくなり、乾きやすくなります。

部屋干しでうまく乾かなかったときの対処法
雨で湿度が高い日や厚手の衣類は、1日干しても乾かないことがあります。そんなときの対処法を紹介します。
アイロンをかけて乾かす
ある程度乾いた状態でアイロンをかけると、早く乾かせてニオイを防げます。湿っているくらいの方がシワも伸びやすいですが、スチームは使わないようにしましょう。
クリーニングに出して乾燥までお任せする
厚手の衣類や大物は、部屋干しだと乾きにくく生乾き臭が残ることも。クリーニングなら大型乾燥機で一気に乾かせるため安心です。
さらに、家庭では落ちにくい皮脂汚れもスッキリ。宅配クリーニング「リネット」なら、自宅で受け渡しできて持ち運びの手間もありません。
部屋干しのニオイ対策には「早く乾かす」ことがポイント
部屋干しの嫌なニオイを防ぐには、できるだけ早く乾かすのが大切です。今回ご紹介した4つのコツをおさらいします。
- 乾燥機を5分程度かける
- 風通しのよいところに干す
- 部屋の湿度を下げる
- 干し方を工夫する
うまく乾かないときはアイロンがけを、厚手の衣類はクリーニングを利用して、嫌なニオイを防ぎましょう。