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お気に入りをケアする 静電気を除去する4つの対策「原因は体質?服?静電気学会へ質問!」

2021-01-07

衣類を脱いだときや、ドアノブを触ったときなどにバチバチっと起こる静電気。日常のちょっとした行動で、静電気の発生を減らすことができるんです。静電気のメカニズムと自宅でできる対策を、静電気の専門家である千葉大学名誉教授・静電気学会前会長の山野芳昭先生に教えてもらいました!

静電気とは?静電気の原因・メカニズムを知る

まずは静電気が発生するメカニズムを教えてください!

山野先生「物質には、プラス電荷(以下プラス)を帯びやすい物質と、マイナス電荷(以下マイナス)を帯びやすい物質があります。プラスとマイナスの物質同士がくっついたり、離れたりすることで静電気が起こるんです」

静電気の主な発生原因は、以下の3種類になります。

静電気の発生原因①「接触帯電(せっしょくたいでん)」とは

山野先生「物質が接触することで発生する静電気です。プラスとマイナスの物質同士が接触すると、接触面に近いところにある電子は、それ自身が居心地のいい物質の方へ移動する性質があります。この移動によって、静電気が起こります」

・身近な接触帯電の例
プラスチックシートに紙を置いたときに起こる静電気(紙がシートから離れなくなる)

静電気の発生原因②「摩擦帯電(まさつたいでん)」とは

山野先生「摩擦帯電とは、プラスとマイナスの物質同士をこすり合わせることによって発生する静電気です。こすり合わせることで、接触帯電が繰り返し行われ、静電気が起こります。接触する面積が多くなるため、接触帯電よりも静電気が多くなる傾向があります」

・身近な摩擦帯電の例
頭(プラス)に下敷き(マイナス)を擦り合わせると起こる静電気

静電気の発生原因③「剥離帯電(はくりたいでん)」とは

山野先生「重なっていた物質が、離れるときに起こる静電気です。物質を分離させると、一部の電子は元の物質へ戻りますが、残りは移動した物質の表面に留まり、それが静電気として観測されます」

・身近な剥離帯電の例
重ね着していた衣類を脱ぐときに観測される静電気放電

静電気対策1 加湿器などで湿度を上げて静電気を防ぐ

物質同士が接触したり、離れたりすることで静電気が発生するメカニズムがわかったところで、静電気を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか? 同じものでも静電気が起きるときと起きないときがありますよね……。

山野先生「それには物質の表面に水分があるか、ないかが大きく関係しています。物質の表面に水の層があると、水が静電気を逃がしてくれます。正しく言うと、水を通して静電気が中和するので、静電気が蓄積しないんです」

乾燥した冬に静電気が発生しやすいのも、空気中の水分が少ないので、帯電した静電気が逃げないからなんですね。

山野先生「静電気対策としては、乾燥を防ぐことが基本になります。加湿器などを使って、部屋の湿度を上げれば静電気が起こりにくくなります」

ちなみに、同じ空間にいても、静電気が発生する人としない人がいますが、どんな違いがありますか?

山野先生「一概には言えませんが、肌が乾燥していると静電気は起こりやすくなるので、肌が潤っている人の方が静電気が起こりにくいですね。あとは、汗かっきの人も肌が水分で覆われているということなので、静電気は発生しにくいと言えます」

おふろの中や汗をかいているときなどは、静電気の発生は少ないと言えそうですね!

静電気対策2 静電気が起きにくい服の組み合わせにする

衣類の静電気対策には、服の組み合わせも重要なポイントです。以下の表は、素材ごとにプラスとマイナスどちらに帯電しやすいかまとめたものです。上にいくほど帯電しやすい素材になっています。

静電気が起きやすいコーデは?素材は?

山野先生「『ウール×ポリエステル』など、プラスとマイナスの服を重ね着すると、静電気が発生しやすくなります。また、水分が少ない素材の方が静電気が発生しやすい傾向があります。加工の仕方によってはウールも静電気が発生しやすい素材になります

静電気が起きにくいコーデは?素材は?

山野先生「『ナイロン×ウール』など、同じプラス(マイナス)の素材の組み合わせの方が、プラスとマイナスの素材の組み合わせよりも静電気は発生しにくい傾向にあります。
また、綿や絹などの天然素材は水分を含みやすく静電気が発生しにくくなるのでおすすめ。その中でも綿は水分を吸いやすく静電気が発生しにくいので、綿と他の素材を組み合わせるのもいいでしょう

ちなみに、ストッキングはナイロン素材なので本来プラスに帯電しやすい素材ですが、実験で調べると、マイナスを帯電しているストッキングも。素材に熱加工などを加えることで、プラスとマイナスが変わってしまうことがあるそうです。
特殊加工している衣類は上記の表に当てはまらない可能性もあるので、注意しましょう。

静電気対策3 柔軟剤や帯電防止スプレーで静電気を防ぐ

組み合わせ以外にも、衣類のケアで対策できることはありますか?

山野先生「柔軟剤や帯電防止スプレーを使うといいでしょう。柔軟剤は、繊維の滑りを滑らかにするため、繊維同士の摩擦を減らし静電気防止になります。また、柔軟剤や帯電防止スプレーに使われている界面活性剤には、空気中の水分子を呼び込む性質があるので、衣類の表面に水の層をつくり静電気を防いでくれます

自宅で洗えない衣類は、クリーニングに出すのも手。自宅にいたまま預けられるリネットのクリーニングを利用してみてはいかがですか? オプションサービス「ふんわり上質仕上げ」で仕上げると、通常よりもリッチな柔軟剤で衣類の表面をコーディングするので静電気対策にばっちりです。

静電気対策4 ドアノブの静電気には触る前のアルコール除菌や手洗い

最後に、ドアノブなどものを触ったときに起こる静電気に悩まされている方も多いですよね。これを防ぐにはどうしたらいいですか?

山野先生「カーペットの上を歩いて帯電した人がドアノブを触ると、静電気が人からドアノブに移動するときに静電気放電が起こり、パチッという音とともに手に痛みを感じます。
ドアノブに触る前にアルコール除菌や手洗いなどで皮膚に水の層があると、電気を空気中に逃がしてくれるので静電気を防げるでしょう。また、手を濡らせない場合は、比較的水分を含んでいる木やコンクリートなどの素材を触ると電気を逃がせます」

肌に保湿クリームを塗ると、静電気対策になりますか?

山野先生「保湿クリームで水分をプラスできれば、効果はあると思います。ただ、体の動く部位に電気が発生しやすいので、手先に塗るよりも、わきの下や胸まわりなど汗が発生しやすい部位に保湿クリームを塗った方が効果があります。また、服に覆われている部位に塗ることで服自体も水分を含むので、より効果が高くなるでしょう」

静電気対策のポイント
①加湿器などで、空気中の乾燥を防ぐ
②綿素材を重ね着するなど、服の組み合わせを工夫する
③肌には保湿クリーム、服には柔軟剤で水の層をつくる

衣類の静電気対策を中心にご紹介しましたが、いかがでしたか? この冬、静電気のお悩みが少しでも解決しますように!

●Profile
山野芳昭先生
千葉大学名誉教授 工学博士、静電気学会前会長。NHK「あさイチ」などのメディアにも出演する静電気の専門家。

リネットの静電気ケアオプション
ふんわり上質仕上げ…特別な加工剤を生地にコーティングすることで、花粉やほこりが付着しにくく、付着しても素早く落とせるように。風合いを生かした柔らかい仕上がりに。
贅沢手仕上げコース…特別な加工剤を生地にコーティングすることで、花粉や静電気をブロックし、素材本来のツヤやハリを再現します。職人が素材やデザインに合わせて、手仕上げを行うスペシャルコース。「そのまましまえる不織布カバー」に入れて、防虫剤と一緒にお届け。

撮影/sono スタイリング/伊賀瀬(写真2枚目)

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